声高に主張するつもりは毛頭ないが、

私は基本、原発の存在に疑問を持っている。

YESかNOかと尋ねられたら、

間違いなくNOだ。

だけど、夏のエアコンが無ければ死んでしまうし（笑）

電力の大切さも理解しているし、原発による電力供給の大事さを説かれると、

なるほどごもっとも、その通りだねと言わざるを得ない。

ましてや原発が与える経済への恩恵等を解かれると、はいはいそうですねと、頷いてはいるものの。

が、しかし。

ダメなもんは、ダメなのだ。

生まれてすぐ、広島へ移り住んだ。

確か、3歳か、4歳まで。

殆どの記憶が断片的だ。

記憶違いかもしれない。

私は、原爆ドームを下から見上げた記憶があるのだ。

両親と何度か遊びに行っていた平和公園。

原爆ドームを保存すると決められたのが1966年というから、どうもそれまでは市民が自由に出入りしていたらしい。

レンガ色の瓦礫の中を1人歩いた記憶があるのだ。

そして香川県高松市の小学校で、6年生の夏まで

毎年8月6日は、登校日で平和授業があった。

原爆投下時間には必ず黙祷をした。

それが福岡に引っ越したら、

中3の夏まで毎年8月9日に登校日だった。

‥ん？ああ、福岡は長崎が近いからなんだなと、子供心に納得したのを記憶している。

関東に引っ越してきて、子供が生まれて小学生になった時。

平和授業がないのに驚いた。

関東に住む、同年代のお母さん方に訊いたら

「平和授業なんか昔から無い。」

たまげた。

日本全国、何処の小中学校でも平和授業はやっているもんだと思っていたから。

なんで原発の話しなのに、原爆の話しなの？って思われてるかも。

動力は一緒でしょ（笑）

アトムもそうね（爆笑）

日本の原発の最初の一歩は1963年。

ちなみに「鉄腕アトム」のアニメも1963年。

不思議な符号もあるもんだ（笑）

特に原爆や原発に関して何か専門的な勉強をしたわけでも無い。

でも、色んな話しを聞いたり、本を読んだりして年を経て、子供を産んで生活に追われて。

大きなきっかけを得たのは、福島の事故の5年ぐらい前。

ご近所の、娘が通っていた塾で知り合ったママ友さん（仮にAさんとする）から

「原発について、知っていること、知らないことを聞かせてください。

簡単なアンケートみたいなものなの。

お菓子とお茶でものみながら、もし良かったら家に遊びに来て。」

約束した日にち、時間にAさん宅を伺うと、

7、8人の同じマンションに住むママさんや、

そのお友達とかが集まっていて、

和やかなムードの中、話しが始まった。

「原発をどの程度知っていますか？」

Aさんはこの仕事の為に、東電で講義を受け、

実際東海原発に実際赴き、普段は一般人が立ち入ることが出来ない場所まで見せてもらい、

一通り勉強して、東電から委託されこのアンケートをとっているという。

東電としては、原発について、もっと広くたくさんの人に知ってもらいたいらしい。

なるほど、それで主婦の口コミに頼ろうってかい（笑）

「Aさんのお宅で、原発のお話聞いてきちゃったのよ〜」

なんて口コミが広がるとはとても思えないけど

東電も大変だな〜ぐらいの気持ちで、

のほほんとしたAさんの原発の話を聞く。

最初に聞かれたのは、

「原発についてどう思っていますか？」

自分でも今まで、深く考えたことはなかったのに

「肯定派というより、たぶん否定派。」

と、言い切った自分にも驚いた（笑）

子供の頃からの平和授業の経験から、

アレは人間の手に負えるものではないと思っている。

広島の、長崎の原爆記念館に行ってみるといい。

あれは、人間が犯した最悪の過ちだ。

とても、人間がしたこととは思いたくない。

人の手に負えない玩具を手に入れて、使いたくなっちゃったみたいな、

タチの悪い悪魔の仕業か。

いや、人が作って、人が使った。

だから、もっとタチが悪い。

平和利用？

言葉はキレイだ。

聞こえは良い。

だけど、それを本当に制御できるのか？

人間に？

いかに原発が安全に統率のとれた施設か、

何重にも安全に作動するようにシステムが作られているか、力説するAさん。

だけどそんなもん、私の心にはこれっぽちも響かなかった。

人は、間違う。

人は、失敗する。

人は、過信する。

絶対安全なんて言葉、どの口が言う？

Aさんに恨みがあるわけなので、

笑顔で言った。

どう説明されても、私は疑うし、

本当に安全なのか？と常に問うのはやめないと思う。

それを言うことによって、更に東電に安全な管理をして欲しいし。

NOと言う人もいないと企業として努力しなくなるでしょ。

集まりの中に、ご実家が福島の原発のすぐ側というママさんがいた。

「怖くない？」

と、思わず訊いてしまった。

不思議そうな顔をして

「もう、小さな頃からあるから、

毎日見て育ったし、別に‥。」

そう言ったママさん。

ご実家は、福島のどの原発の近くだったのか。

今となっては知る由もない。

地元では原発について、小中学校で教えたりはしなかったのだろうか？

素晴らしい、最新で安全な施設としか聞かされて無かったのだろうか？

何事も、プラスの面とマイナスの面がある。

両方の情報を教えて、どう思うか、どう感じるかは本人に考えさせる。

そういう事をしてこなかったのだろうか？

それから5年後の東北大震災。

まさかと思うような原発事故。

数日後にスーパーマーケットで、久しぶりにAさんにばったり会った。

「こんにちは」

と声をかけたが、Aさん、私の顔から目を逸らして頭を下げて立ち去った。

5年前の会話を覚えていたのだろうか？

でも、アナタが悪いわけじゃない。

震災から9年。

原発事故から9年。

原発が絶対ダメだとは言わない。

ただ、アレは今の人には制御出来ない。

扱えないものだ。

いや、そんなことは無いというなら

福島の原発をキレイに廃炉にして欲しい。

福島の海の魚を安心して食べられるようにして欲しい。

廃炉が完了したら、

新たに原発について決めれば良い。

その時は、私も考え方を改めよう。

大丈夫だ、時間はたっぷりある。

きっと私が生きている間に廃炉は無理だろうと感じている。

広島も長崎も、今は沢山の人が住み生活をしている。

でも、福島は？

実は、広島、長崎より

福島の方が悲劇なのかもしれない。

広島、長崎同様

忘れちゃいけない。

さて。

長々と語ったけれど、別に反対運動をするわけでもないし、

大声で原発反対を叫ぶつもりもない。

ただ願っているだけ。

本当に人がアレを制御できるなら、

お願いだからなんとかしてください。

福島が本当に安全な場所に治してください。

それが出来ないなら、

アレをまた動かそうとか、

新しく作ろうとか言わないで下さい。

ちなみに花の故郷、福岡の隣の佐賀県にも

玄海原発がある。

私の記憶が間違ってなければ、

九州電力は昨年玄海原発を廃炉にする方針を打ち出したと聞いている。

原発に関して色んな意見や考え方がある。

それはそれで良いと思う。

どちらが、正しくて

どちらが間違っているとかの問題だとは思っていないので。

色んな意見があっていい。

色んな人が、色んな事を言える事が大事だと思う。

でも、私はこう思っているよ、と言うのを

今夜は書かせてもらいました。

３月１１日だからね。

今日はお仕事も暇だったので、

寝落ちもせずにブログが出来て嬉しいです。

最後まで読んでくださり

ありがとうございましたm(_ _)m

写メは2020年3月11日、日暮里駅近くの夕空。

日暮里駅から福島へと続く線路が伸びる。

花🌸