独りがいいの。
石田衣良。
すごく好きな作家で、
文庫化された作品は殆ど全部読んでいると思う。
好きだけれど、
多分後世に残る作家さんではないだろうと思う。
軽くて、今の時代にあった
読みやすくて、
でも、心のどこかをキュッと締めつける
ちょっと切ない、優しい文章だと思ってる。
そんな彼の最新作。
得意な短編集。
意味深な帯。
「セックスは人間に贈られた
よろこびなのか、
呪いなのかー。」
だけど、石田衣良の書く
エロティックな文章って…
エロくない(笑)
なんかさらりと、風に飛んでいってしまうような、
どこか可愛らしいさもあり。
どこか男性が書いたものとは思えないところがあって。
そこが、良い所で悪い所なのか(笑)?
私は好きだけど。
この短編集の中の
「アローン・トゥゲザー」
最初の書き出し。
ひとりきりで孤独より、ふたりでいるのに孤独なほうがもっと淋しい。
あ~わかる。
色々あった中で、
元だんなと離婚した理由のひとつだ。
この作品の主人公、
昔の私か?と思うほど似ていて
笑いながら悲しくなった。
でもね、今はひとりきりで孤独なのは平気。
人って最終的にはひとりだから。
誰かに依存せず、
なんとか独りで生きていくのは
そう悪くない。
時々、ふとこのまま一生独りなのかな?
と思うと不安になったりするけれど、
独りが好きな淋しがりやだから。
これでいいんだと思う。
都会の雑踏を歩いていて
周りに沢山人がいるのに、
誰一人知った人がいなくて、
自分独りきり。
でも、そんな時でも
ふと笑みが浮かんでしまう。
独りで淋しいけど。
とてつもなく自由だ(笑)
いつも私のまわりには
心地の良い風がふいている。
結婚は、私の人生で最大の過ちだったけど
離婚したことを、
一度たりとも悔いたことはない。
でも、それは
最大の過ちを経験して乗り切ったからこそ得られたもの。
今は笑って過ごせる事に感謝。
花